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No.23 敬老の日に想ったこと ~ やすらぎ園はいま

2023/10/11(水)


「人生100年」といわれる現代において、1962年生まれの自分は、まだまだヒヨッコです。しかし、親のことは勿論、自分たちの老後のことを考える機会がどんどん増えています。

 そんな私たちの老後に関する拠り所であるやすらぎ園は、介護職員、給食調理員、看護師などが不足し、定員100名の施設でありながら現在の入園者は60名をわずかに超える程度。

一方、入園を希望して自宅待機している方は60名以上。

そんな中9月9日の産業まつり会場を訪れた町長に「やすらぎ園の現状をどう思っているのですか」と問いかける女性がいたそうです。他の話題には揚々と答えた町長でしたが、この問いかけには何も答えず、その場を立ち去ったといいます。

高齢者福祉の実態に不安を感じている町民が思い余って直訴したのか……と思いきや、後に女性がやすらぎ園の職員であったことが分かりました。事態は皆さんが思っている以上に深刻かもしれません。

やすらぎ園の介護職員不足は、三年前、非正規職員の扱いを「会計年度任用職員制度」に移行すると同時に始まりました。この時点で全介護職員に占める非常勤職員・臨時職員(いずれも6か月あるいは12か月毎に更新される職員)の割合は約30%。

会計年度任用職員の離職が止まらない背景には、給与体系の変更と「同一労働、同一賃金」にほど遠い現状に対する不満や、将来への不安があるようです。

勤務時間が増えて同じ年収の職員と、新たにボーナスが支給されることになったものの年収は変わらず、月収が下がることになった職員に大別されます。いずれも雇用条件が後退したことになります。

やすらぎ園に限らず、人材確保に苦慮してきた他の現業職場でも、予想どおり欠員が生じる事態となったことは、「広報しべちゃ」の会計年度任用職員の募集蘭で確認できます。

当時、正常な行政運営に欠かせない会計年度任用職員…非正規職員の待遇を見直すよう提案していました。そうでなければ現業職の会計年度任用職員がどんどん離職するだろうと容易に予想できたからです。

「そうなったら、その時に考える」というのが町の答弁でした。杞憂は現実となりました。

 やすらぎ園に併設されているデイサービスセンターの給食(副食)が外部に委託されています。やすらぎ園では、年度末までに3名が離職する見込みで、給食を自力で提供することができなくなりそうです。こちらも外部に委託するのでしょうか?


着々と既成事実が積み上げられています。

町が考えていることは、


「町立病院の病床を削減して、介護医療院を開設する」「やすらぎ園の入園者を半分にする」「駒が丘荘を廃止する」という高齢者福祉のビジョンが現実味を帯びてきました。


 町としては、人口減少に伴い高齢者も減るから縮小しても問題ない。やすらぎ園の入園者(要介護③)が増えると介護保険料が上がります。町民の皆さんはそれでもいいのですか。


町内の民間施設や近隣自治体の施設が利用できれば問題はないのでは……


(議会での答弁と選挙演説より)