トップページ > お知らせ一覧 > No.24 歪んだ羅針盤 (町の財政は急速に悪化 !!)

No.24 歪んだ羅針盤 (町の財政は急速に悪化 !!)

2023/12/19(火)

歪んだ羅針盤

「高齢者福祉崩壊」

高齢化社会は、確実に「超高齢化社会」へと向かっています。そんな中、「人口減少に伴い、高齢者人口も減る。だから、やすらぎ園の定員を減らしても構わない。」とも受けとれる高齢者福祉に対する町のスタンスが見えてきました。

9期介護保険事業計画の策定を控え、町の実態や町民の声がないがしろにされないよう、町民がしっかり監視しなくてはなりません。

町の進むべき道を示すはずの羅針盤は、すっかり歪んでしまったようなので。

厚生労働省は、北海道の介護職員数について次のように推計しています。2019年に10万1千人であった北海道の介護職員数は、2040年には13万3千人必要になるというものです。

この推計を標茶町に当てはめると、2040年には2019年の約1.3倍の介護職員が必要になるいうことになります。平均寿命が延びることで全人口に占める高齢者率が上昇し、介護を必要とする町民が現在よりも増えるのは疑う余地がありません。

また、人手不足により就労年齢が上がり、自宅での介護がより困難になるということでしょう。それなのに、定員100名のやすらぎ園を縮小することの意味がわかりません。高齢者福祉を崩壊させるつもりなのでしょうか。

さらに町民の不安を掻き立てているのが、来春からやすらぎ園の給食の民間委託です。町は、介護職員同様、調理員が確保できないためのやむを得ない措置と説明していますが、給与を含む待遇改善をしない点などが議会で度々指摘されてきたことを考えると、「崩壊」に向かって突き進んでいるとしか思えません。

やすらぎ園を辞めた方の多くが、近隣市町村で同じ仕事に就いていることがその証です。

 やすらぎ園の縮小と駒が丘荘の廃止は、町長が担当課長時代から構想してきた高齢者福祉の理想像です。やすらぎ園が防衛省の防音対策事業対象地域内にあることから、以前から同事業による改築が可能ではないかといわれていました。

今回、同事業による改築を具体的に検討すると明言しましたが、やすらぎ園の定員を半減させ空きスペースにケアハウス(駒が丘荘の代替)を合築するという内容には納得できません。

待機者が解消されないばかりか、泣く泣く町外の施設に入居している町民が標茶町に戻る道を絶つからです。こうした収容能力の不足に関する指摘には、町内には民間事業者もあるからといいますが………

やすらぎ園の改築を検討するとはいいましたが、茅沼に整備が進む観光宿泊施設への16億円超の投資をはじめとする、いわゆる「箱物」の建設や「無償化」の乱発によって町の財政は急速に悪化しており、具体的な時期は不明です。

羅針盤の歪みは、障がい者福祉にも暗い影を落としています。次回は、「障がい者福祉崩壊」をお届けします。